エンドメトリオーシスの発生の原因

発生の原因

エンドメトリオーシスとは、「子宮内膜症」の英語訳です。

女性は思春期をむかえると、月経(生理)が来ます。

月経とは、毎月、妊娠の準備のために発達する「子宮内膜」という子宮の内側をおおっている組織が(図1)、妊娠しなかった場合に剥がれおちてきたものです。

エンドメトリオーシスでは、この「子宮内膜」に似たような組織が、子宮の外にできてしまって、月経と同じような変化を起こす病態です。

エンドメトリオーシスの原因

エンドメトリオーシスの原因はよく解明されていませんが、これまでの研究から逆流説と化生説という主に2つの仮説が唱えられています(図2)。

逆流説は、月経の時に子宮内膜の一部が卵管を逆流し、子宮の外に生着し、そこでエンドメトリオーシスとなるものです。

化生説は、おなかの内側を覆う膜(腹膜)が、何らかの原因で子宮内膜に似た組織に化生(変化を起こすこと)し、そこでエンドメトリオーシスとなるものです。

ただし、いずれも1つの仮説だけではエンドメトリオーシス発生の原因を全て説明できません。