エンドメトリオーシスの起こりやすい場所
エンドメトリオーシスは身体のあらゆる場所に発生しますが、とくに起こりやすいのは子宮の周辺の腹膜表面です(図3【b】)。同時に多発し、進行して広がり、まわりの組織と癒着を起こすのが特徴です。また、卵巣にできた場合は、病巣の中に組織を含んだ血液がたまり、嚢胞(卵巣チョコレート嚢胞)をつくります(図3【c】)。また、稀ではありますが、肺、膀胱、直腸、臍、手術創などに発生することがあります。
なお、「子宮内膜」が、子宮の外側ではなく、子宮の筋層に発生する病気は、アデノミオーシス(子宮腺筋症)と呼びます。エンドメトリオーシスと似たような組織構造を持ちますが、病態はやや異なりますので、別に取り扱われています。