エンドメトリオーシスは身体のあらゆる場所に発生しますが、とくに起こりやすいのは子宮の周辺の腹膜表面参考写真)です。卵巣表面参考写真)、仙骨子宮靱帯(子宮下方と骨盤の間に張った紐状組織:参考写真)の表面、ダグラス窩(子宮と直腸の間の凹みで、座った姿勢でお腹の中でもっとも低い部分)の表面子宮後面参考写真)や卵巣窩(卵巣の前方の広靱帯)の腹膜面などに散らばって見られます。これらが同時多発し、進行して奥に広がり、周囲組織と癒着を起こすのが特徴です(右図参照)。

 卵巣では月経時に病巣から出血した血液が中に貯まり、嚢胞(卵巣チョコレート嚢胞)をつくります。ダグラス窩では奥への浸潤と癒着のため硬い結節をつくります。また、まれに肺、膀胱、直腸、へそ、手術の傷痕などに発生することがあり、それぞれ「肺エンドメトリオーシス」、「膀胱エンドメトリオーシス」などと呼ばれています。

 その他、子宮筋層の中に発生するアデノミオーシス(子宮腺筋症)はやはり似たような組織構造を示しますが、エンドメトリオーシスとはやや違った病態を示すので別に取り扱われています。

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【子宮内膜症の発生部位
-骨盤内蔵器、腹壁の病巣-】